top of page
検索
執筆者の写真daisuke ichinose

料理人に必要な2つの能力

皆さん今晩は!緊急事態宣言が明けて早1ヶ月、飲食店の時短制限も全面解除となり、皆さんお忙しい毎日を過ごしていることと思います。そんな中、今後の飲食業界の行末を担っているのはもちろん料理人の皆さんです!

かくいう筆者も、現役バリバリの料理人です。そこで今回は、珍しく料理人らしいことを発信していこうと思います。現役の料理人が、料理人にとって絶対必要な能力を炙り出していきます。



まず、料理人に必要な能力は大まかに分けて2つです!

全ての料理人に共通する普遍的且つ基礎的な能力と、クリエイティビティーが物を言う創造性を活かした応用力の2つです。それでは、この2つの能力を細かく分析していきます。



1つ目の基礎的な能力というのは、文字通り料理の基礎です。包丁の使い方や食材の扱い方、火の入れ方から基本的な知識に至るまで、努力をすれば誰でも必ず習得できるスキルです。この基礎力に関しては、誰しもが反復練習による修練を積むことで習得可能な領域になります。



反対に、もう1つの応用力に関しては、基礎力を高めた先に行き着く能力ではありますが、誰しもが一様に習得できる能力ではありません。これまでの人生経験や料理に費やしてきた時間に比例して開花する能力であり、更には個人差を伴うセンスの要素が複雑に絡み合ってきます



ただ1つ確かなことは、決して基礎力のない人間にクリエイティビティーは宿らないという事実です。センスの違いに個人差はあれど、ひたすら真摯に料理と向き合ってきた者にのみクリエイティブな応用力は身に付きます

従って基礎力を高めることで、ある日突然急に料理に対する考え方やアプローチの仕方、それに今まで築き上げてきた断片的なピースが1つに繋がっていく感覚。この感覚こそ、自分の中の新しい扉が開かれる瞬間とも言えます。



このクリエイティビティーの開花を促進させるのに最も効果的なことは、常識に囚われない資質を兼ね備えることです。料理の基礎力とは、即ち料理のセオリーに則った言わば料理の常識になります。少し矛盾しているようにも見えますが、料理のあらゆる知識や基本的なテクニックを習得して初めて応用の段階へと進むことができるのは確かです。



ですが、真のクリエイティビティーは常識という枠組みの外にある為、時に料理の基礎である常識から外れることで、よりクリエイティブな発想へと転換することができる場合が多々あります。これこそが、必ずしも基礎を極めた先に辿り着く道ではなく、矛盾極まりない応用を利かせることの難しさでもあります。  Good Luck!

Comments


bottom of page