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執筆者の写真daisuke ichinose

料理人の力量を測る物差しはまかないだ!

たまには料理人らしい記事を書いてみようと思う。

全ての料理人に共通する認識だと思うが、その料理人がどの程度できる人間なのかを判断する為には、まかないを作らせれば、その人の力量が9割9分は把握できる。

これを野球で言うなら、キャッチボールをすれば相手の実力が大体分かる的なやつに近い。



では何故、まかないだけでその人の力量を判断できるのか?

それは、まかないを作るには、コックとしての総合的な能力が要求される為だ。

具体的に説明していくと、まず一つ目に、限られた時間の中でまかないを完成させるというタイムマネジメント能力があるかどうかが分かる。このタイムマネジメント能力は、料理人にとっては超必須の能力になってくる。例えば、自分で仕込みなどの段取りを組み、時間配分していく能力や、限られた時間内にオーダーを提供する能力など、全て自分で時間配分する力が必要になってくる。この能力があるかどうかは、食材の下処理や、下準備の段階で、もう見極めがつく。裏を返せばまかないは、タイムマネジメント能力を鍛えるには最高の練習になる。



二つ目に、まかないの下準備の段階で、食材へのアプローチの仕方や下処理のやり方で、技術的なレベルを判断できる。ぶっちゃけ玉葱の皮のむき方や切り方など、一つの動作を見るだけで、大体の技術レベルは把握できる。どんな料理を作るかにもよるが、様々な食材への適切なアプローチを覚える為にも、まかないは最適なトレーニングになる。



三つ目に、調理技術がどの程度あるのかが分かる。これは文字通り、調理する際の細かいテクニックなども含め、作っている様を見るだけで、その人の9割は見抜けるものだ。

たまに知識だけは一人前で、ハッタリをかましてくる新人君もいるが、調理している所を見れば一発で嘘だとバレる。それだけ調理技術というものは、一朝一夕で身に付くものではないということだ。



四つ目は、1番大事なセンスがあるかどうかが分かる。ここで言う1番大事なセンスはズバリ、味のバランスだ。味付けの薄い、濃いは後から修正すればいいいが、味のバランスに関しては完全にセンスの領域になってくる。この味のバランスが取れないと、自分でメニューを考えたり、様々な味を複合的に組み合わせて一つの皿に組み上げるといったクリエイティブな発想に結びつけ辛くなる。これは、コックとして致命的だ。

ただし、これもまかないで日々修練すれば、必ず習得できるスキルだ。



最後に、料理に対する姿勢を測ることができる。要するに、料理に対してどれだけ真摯に向き合い、どれだけ熱量を持っているか?これが、料理人にとってある意味1番大事な資質かもしれない。この資質を持ち合わせていなければ、料理人として成長することは難しいだろう。このように、まかない一つとっても、これだけの情報を得ることが可能だ。

ここで結局筆者が言いたいことは、まかないを舐めない方がいい! Good Luck!

1 Comment


shogoyouto
Jan 22, 2021

読んでてスカッとしますね😊

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